俳優香川照之さんの主演映画「宮松と山下」が、予定通り11月18日より全国公開されることが決まりました。
香川照之さんの存在感や演技力は海外でも高い評価を得ており、すでに大きな話題になっています。
ついては、香川照之さん主演映画「宮松と山下」とは、いったいどのようなあらすじなのか、予告動画やキャストも含めて紹介いたします。
ぜひ最後まで楽しんでご覧ください。
香川照之さんの主演映画「宮松と山下」とは?
香川照之さんが演じる「宮松」とは、映画やドラマにおけるエキストラ専門の役者。
宮松は、時代劇で弓矢に射られたり、ヤクザの1人として路上で撃たれたり、あるいは、ヒットマンの凶弾に倒れたり、と、来る日も来る日も殺されるエキストラ役者です。
そんな宮松ですが、過去の記憶がなく、何が好きだったのか、どこで何をしていたのか、自分が何者だったのか。
何も思い出せない中、毎日渡される数ページの台本に「主人公ではない人生」を演じ続けている・・
と、ある男の出現により物語は不穏な空気をはらみ始める―。
そんな、深い闇を抱える宮松の人生を追っていきます。
この作品には、次のようなメッセージが込められています。
この作品は、これまでにない映像体験を伴う物語。
観客は次に何が起こるのか予測不能な映像迷路を彷徨いながら、ラストシーンにたどり着き、香川照之の微かに変化していく表情に胸をつかまれる。
実は、この作品は、3人の監督集団「5月」により完成された映画です。
3人の監督集団とは、
カンヌ短編部門、サンセバスチャン、クレルモン・フェランなど、結成以来、数々の国際映画祭で招待上映され続ける監督集団です。
「 5月 」(関 友太郎、平瀬 謙太朗、そして私)の3人が脚本・監督の長編映画を作りました。
— 作り方を作る (@sato_masahicom) July 27, 2022
「宮松と山下」と言います。
主演は、香川照之さん。配給は、ビターズ・エンド。
公開は、この秋 11月18日。近くなったら、またお知らせします。(佐藤雅彦)
写真は左から、関・平瀬・佐藤・香川照之さん pic.twitter.com/XcJSteralt
この映画は、当初、「とうてい実現できそうにない構想」として、宙に浮いていたというのです。
それが、「香川照之なら・・」と、香川さんの名前があがった瞬間、現実に完璧に完成することができると確信したのでした。
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香川照之さんの主演映画「宮松と山下」の予告動画は?
香川照之さんは、エキストラ役者として、己の個を消してどんな場所にでも潜む役を演じながらも、画面に写ったら、観客を物語の世界へとグイグイと連れて行く存在感。
そんな矛盾する両面性を表現できる、唯一の役者さんだったのです。
こちらは、30秒の予告動画ですが、「宮松」の隠された闇の展開に引き込まれます。
香川照之さんは、この宮松という人物を求め、ずっと監督と一緒に悩み、試し、あらゆる表情や演技で答えを出していきます。
3人の監督は、香川照之さんの演技力や魅力を、次のように語っています。
我々は、”香川照之”という人間性を充分知っていると思っている。
しかし、まだ世の中は香川照之の緻密さを知らない。
まだ世の中は香川照之の恐ろしさを知らない。
まだ世の中は香川照之の本性を知らない。
私たち3人の監督は、それを今、確信している。
香川照之の真髄、この映画にあり。
※監督のコメントの一部、「香川照之の恐ろしさを知らない」「香川照之の本性を知らない」など、性加害騒動を連想させるようなワードがいくつも含まれているとの理由から、9月22日現在、削除されています。
香川照之さんにとって「宮松と山下」は、ポン・ジュノ監督『TOKYO!〈シェイキング東京〉』、黒沢清監督『トウキョウソナタ』に主演した、2008年以来の単独主演となる映画作品です。
香川さん自身も、”こんな映画が欲しかった”と作品への愛情に満ち溢れたコメントを寄せています。
彼ら3人の巧みな言葉に乗せられて、私のアイディアや感性も暴発していく。
ああ、久しぶりに芯のある演技をしているな…完成した作品は、やはり久しぶりの変態性に満ちていた。
狂っている。褒め言葉だ。
こんな映画が欲しかった。
※この香川照之さんのコメントも、同じ理由で削除されています。
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香川照之さんの主演映画「宮松と山下」のキャストは?
香川照之さん主演映画「宮松と山下」には、大物の個性派俳優が名を連ねています。
「宮松と山下」キャスト一覧
健一郎:津田 寛治
1965年8月27日、福井県出身。『ソナチネ』(93/北野武監督)で映画デビュー。以降、数多くの映画やテレビドラマ、舞台、声優、監督、脚本家など幅広い分野で活躍。
谷:尾美 としのり
1965年12月7日、東京都出身。『火の鳥』(78/市川崑監督)で映画デビュー。『転校生』(82/大林宣彦監督)で第6回日本アカデミー賞新人俳優賞受賞。
藍:中越 典子
1979年12月31日、佐賀県出身。連続テレビ小説「こころ」(03/NHK)でヒロインを演じ、注目を集める。その後、数々のドラマ、映画、舞台、CMで活躍。
里帆:野波 麻帆
1980年5月13日、東京都出身。第4回「東宝シンデレラ」グランプリ受賞。『モスラ2 海底の大決戦』(97/三好邦夫監督)で映画デビュー。『愛を乞うひと』(98/平山秀幸監督)で第22回日本アカデミー賞新人賞・助演女優賞など数々の賞を受賞。
潮田:大鶴 義丹
1968年4月24日、東京都出身。『首都高速トライアル』(88/金澤克次監督)で本格映画デビュー。以降、映画やテレビドラマ、舞台、さらに映画監督、小説家としても活躍。
國本:尾上 寛之
1985年7月16日、大阪府出身。NHK連続テレビ小説「ぴあの」(94)でデビュー。以降、数々の映画やテレビドラマに出演。
初老の男:諏訪 太朗
1954年8月9日、東京都出身。自主映画を経て、『九月の冗談クラブバンド』(82/長崎俊一監督)でデビュー。以降、数々の映画やテレビドラマで名バイプレイヤーとして活躍。
医師:黒田 大輔
1977年12月9日、千葉県出身。『La fuosaje ラ・フォサージュ~愛をつく女~』(05/沖田修一監督・前田司郎監督)で映画デビュー。以降、数々の映画やテレビドラマ、舞台で活躍。
この作品は、サンセバスチャン映画祭(スペイン)でワールドプレミア上映がされ、大きな評価を得ています。
サン・セバスチャン映画祭ニューディレクター部門、3人組の監督集団である5月の『宮松と山下』。この作品が見たくて映画祭参加を決めたところがあり、期待の斜め上をいく出来栄えに大満足。 pic.twitter.com/lGgqpu0uzB
— blue.yt (@blue_yt) September 20, 2022
場内は拍手喝采となり、上映終了後はスタンディングオベーションも起こる盛況ぶり。
映画祭ディレクターは、監督らに駆け寄り「とても斬新で驚いた!」と賛辞を贈ったと評価しています。
上映終了後には、街を歩いていても「素晴らしかった!」と声をかけられるなど、『宮松と山下』のワールドプレミアは大好評となりました。
まとめ
香川照之さんは現在、渦中の人になっていますが、演技力の素晴らしさは誰しも納得されているはずです。
11月18日の公開が待ち遠しいですね。
香川照之さんの更なるご活躍を期待しています。